「はなとゆめ」を読みました。
冲方丁さんの書かれた「はなとゆめ」を読みました。
「天地明察」が有名な方ですね。ちなみに天地明察は読んでいない。
岐阜出身なんですね、初めて知りました。 岐阜の賜物。
一人称で綴られる清少納言の生涯。
タイトルにもあるんですけど、華やかさと、その儚さが伝わってくる作品で、なんだか読みながらちょっとうるっとしてしまいました。人の夢と書いて儚い。
清少納言の定子様を思う気持ちとか、お互いに心の理解者でありながら、政治的に袂を分かつことになる行成と清少納言の話とか……。
好きな和歌の話をしてもいいですか? しますね。
藤原実方「かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを」(せめて、こんなに私がお慕いしていることだけでもあなたに言いたいのですが、言えません。伊吹山のさしも草ではないけれど、あなたはそれほどまでとはご存知ないでしょうね、私の燃えるようなこの想いを。)
こんな歌詠まれたいですね~~~~~~~~~~
うた恋いだと実方が清少納言の手を取りながらこの歌詠んでるんですよね~~~もう最高かよと。燃えるような思いですって!はぁすてき。 あ、先週彼氏と別れたよ☆彡
あとね~~~
行成と清少納言のやり取りもめっちゃ好き。
清少納言「夜をこめて 鳥の空音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ」(鶏の鳴きまねをしたって、私とあなたの恋の関所は開けてあげませんよ)
行成「逢坂は 人越えやすき 関なれば 鶏鳴かぬにも あけて待つとか」(恋の関所? あなたは誰にでも開くからチョロいってみんな言ってますよ)
お前最低か!
ものすごくボキャブラリーが貧相で申し訳ないんですけれど、平安時代の感性というか、漢文とか和歌の知識を持ったもの同士が、分かる人には分かる。って面白さの駆け引きをしてるのがとても好きです。
あと十二単は可愛いし、このころの恋愛の仕方も好きですね。平安時代の貴族の娘に生まれてみたかった~。
枕草子を書き始めたのは、定子様に紙をもらったのがきっかけだったんだな~と初知り。
「香炉峰の雪は簾をかかげて見る」高校の頃の漢文が、本当にどんな経緯で行われたやりとりなのかわかってなんだかしみじみしてしまいましたね。
ていうかマジで暑いですね最近。
とりあえず今日はここまで。